2015年

2月

27日

<人喰いバクテリア>昨年患者273人、致死率30~50%

突然発症して急激に手足の壊死(えし)などが進み、時に人の命を奪う「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」の患者報告数が近年、増加傾向にある。国立感染症研 究所によると、昨年は1999年の調査開始以降最も多い273人に達した。今年も2月15日までで68人に上る。急激な進行と致死率の高さから「人食いバ クテリア」と恐れられる細菌感染症の実態とは?【藤野基文】

【10年前から6倍】増加する劇症型溶血性レンサ球菌感染症の患者数のグラフ

 主な原因菌の「A群溶血性レンサ球菌」は特別な細菌ではない。へんとう炎やとびひ、皮膚炎などを起こすが、通常は抗菌薬で治療できる。症状がないまま、のどなどに保菌している子どももいる。

 しかし傷口などから細菌が体に入ると、まれに劇症化することがある。初期症状は手足の痛みや腫れ、発熱などだが、病気の進行は極めて速い。細菌が急激に 増殖し、通常は細菌のいない筋肉や筋膜を壊死させたり、血流に乗って全身に回って多臓器不全などを引き起こしたりする。発症して数十時間以内にショック状 態で死亡することもあり、死亡率は30~50%に達する。

 厄介なのは、抗菌薬の効果が菌の増殖スピードに追いつかない場合もあることだ。東京女子医大の菊池賢教授(感染症学)によると、「足が痛い」と訴えて来 院した患者を診察した際、壊死して皮膚が紫色に変色した部分が見る間に広がっていった例もあった。菊池教授は「体内で免疫機構が全く機能せず、細菌が自由 に増殖していくのを見ているようだった。どんどん壊死が広がる場合は切断して止めるしかない」と話す。

 なぜ劇症化するかは解明されていない。国立国際医療研究センターの秋山徹・病原微生物学研究室長によると、A群の中でも、ある特定の遺伝子を持った型が 劇症化を起こす場合が圧倒的に多いことが分かっている。通常、体内に入った病原体は免疫細胞によって排除されるが、この型の菌は特別な物質を産生して免疫 細胞を攻撃している可能性が考えられるという。

 感染研によると、この感染症は87年に米国で見つかり、日本では92年に初めて報告された。患者は全例、国に報告されることになっている。患者報告数は 2000年代前半までは年50人前後で推移したが、その後は100人前後に増えた。さらに、10年代は200人前後と倍増。A群以外の溶血性レンサ球菌で 劇症化する場合があることも分かってきた。

 秋山室長が関わった厚生労働省研究班の調査では、患者の半数以上が60代以上の高齢者だった。糖尿病やがんなどの基礎疾患がある患者が多かったが、基礎 疾患がない人も少なくなかった。秋山室長は「患者側に発症しやすさに関わる因子がある可能性もあるが、はっきりしたことは何も分かっていない」と話す。

 ありふれた細菌が突然、牙をむき、急速に悪化する。手の打ちようがないように思えるが、何か注意できることはあるのだろうか。

 菊池教授は「手足の傷や水虫にかかっている場所から感染しやすい。特に糖尿病などの持病のある人や高齢者は、傷が化膿(かのう)したらすぐに受診してほ しい」と呼び掛ける。発症してしまった場合は、「とにかく早く検査して菌を見つけ、広がる前に対処することが重要」と、秋山室長は指摘する。毎日新聞


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2015年

2月

15日

インフル退治:まず歯磨きから 口内細菌、薬効きにくく

口の中が不潔だとタミフルなどのインフルエンザ治療薬が効きにくくなる可能性があることが分かり、落合邦康・日本大教授=口腔(こうくう)細菌学= らの研究チームが近く、高齢者を対象に検証のための疫学調査を始める。歯磨きの徹底など日常生活の注意で、インフルエンザを予防したり、重症化を防いだり できる可能性があるという。

 インフルエンザウイルスは、細胞内に入り込んで増殖し、他の細胞に感染を広げる際、ウイルス表面の酵素「ノイラミニダーゼ(NA)」を使って、自身を細胞表面から切り離す。タミフルやリレンザなどはNAの働きを妨げることでウイルスの感染拡大を防ぐ。

 チームのこれまでの研究で、歯垢(しこう)に含まれる2種類の細菌がNAを作り出し、ウイルスの増殖を助けることが分かった。インフルエンザウイ ルスに感染させた細胞に細菌の培養液を加えると、細胞からのウイルスの放出量が21〜28倍に増え、リレンザやタミフルを投与してもウイルスの放出量は抑 えられなかった。

 インフルエンザウイルスはのどや鼻の奥で感染、増殖する。落合教授は「感染部位が口と近いことを考えると、口の中の細菌が感染の進行に関与してい ることは十分に考えられる」と話す。チームは今季のインフルエンザ流行中に、協力病院や介護施設の高齢者から口の中の細菌を採取し、口腔ケアとインフルエ ンザ感染の関係を調査する。口内細菌は近年、糖尿病の悪化や誤嚥(ごえん)性肺炎の要因になっていることが指摘されるなど、他の病気との関係が注目されて いる。【藤野基文】


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2015年

2月

06日

放射線障害にビタミンCが効果  マウスで確認

事故や災害などで高い放射線量に被曝ひばくした際に起こる骨髄損傷などの放射線障害について、防衛医大の研究チームは5日、大量のビタミンCを直ちに投与することで大幅に軽減できたとする研究結果を、米科学誌「プロスワン」に発表した。

 高線量の放射線を全身に浴びると、強い酸化作用を持つ活性酸素が細胞内に大量に発生する。活性酸素は細胞膜や遺伝子などを傷つけ、骨髄や腸管などの臓器を損傷させる恐れがある。

 研究チームは、活性酸素を抑える抗酸化作用を持つビタミンCに着目。致死量である約7・5シーベルトの高い量の放射線をマウス30匹に照射して、ビタミンCの投与後の効果を探った。

 その結果、体重1キロあたり3グラムの大量のビタミンCを投与した15匹は、骨髄細胞の損傷が抑えられて14匹が生存。一方、何も投与しない15匹のうち8匹は、骨髄細胞が死滅して1~2週間で死んだ。

2015年02月06日【読売新聞】


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2015年

2月

05日

インフルエンザ:発症から12時間以内に診断 検査15分

インフルエンザウイルスに感染しているかどうかを、発症から12時間以内に診断できる簡易検査装置を開発したと5日、東京都医学総合研究所などの研 究チームが発表した。従来に比べ100倍の感度でウイルスを検出する独自の技術を確立し、迅速な判定が可能となった。4日付の米科学誌プロスワンに成果が 掲載された。

 インフルエンザの簡易診断の多くは、鼻咽頭(いんとう)ぬぐい液のウイルスを検査する。

 従来のキットは金の微細な粒子を付けた抗体でウイルスを捉え、感染していれば白色の背景に色が出る仕組み。ウイルスが体内で増殖するのを発症後24時間以上待たないと、検出できなかった。

 研究チームは、蛍光色素を付けた抗体でウイルスを捉え、真っ黒な背景を使うことで、わずかなウイルスでも見付けることができるようにした。患者 200人を調べ、発症12時間以内に97%で判定できたという。検査時間は長くても約15分。既に来冬の販売に向け製造が進められているという。

 研究は致死率の高い鳥インフルエンザの発生に備えて行われた。芝崎太・同研究所参事研究員は「早期発見と治療が可能になる。また、抗体を替えれば、デング熱やエボラ出血熱など他の感染症の診断にも応用できる」と話す。【藤野基文】


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