食品アレルギー表示、なぜ厳しくするの?

外食含め子どもの誤解防止

 

アレルギーを引き起こすものを含む食品の表示について、国が見直しているんだってね。どうしてなの?

 食品の安全性や原材料などの表示については食品衛生法、日本農林規格(JAS)法、健康増進法の 3法で規制(きせい)してきました。よりわかりやすい表示にするため消費者庁(しょうひしゃちょう)が主導し、3法を統合する食品表示法が昨年、成立しま した。この新法が来年にも施行(しこう)されます。その準備の一環でアレルギー物質の表示についても見直しをしているのです。

 

 Q 何か課題があったの?

 

 A はい。アレルギー物質の表示は現在、加工食品で卵、乳、小麦、落花生、エビ、ソバ、カニの7品目が 義務化(ぎむか)され、大豆、ゴマなど20品目は表示した方がよいけれど義務ではありません。また、原材料が一般に理解されていると考えられているケース については表示をしなくても構いません。マヨネーズの卵やうどんの小麦が該当(がいとう)します。しかし、アレルギー体質(たいしつ)の子どもが「食べて も大丈夫」などと誤解しかねない、という懸念(けねん)が出てきたのです。

 

 Q 表示を厳格(げんかく)にするんだ。

 

 A はい。今までは「マヨネーズ」のままでよかったのですが、「マヨネーズ(卵含む)」などとするよう、消費者庁が提案しています。

 

 Q 外食するときは詳しい表示がないことが多いけど、外食は含まれないの?

 

 A 外食や、総菜(そうざい)などの「中食(なかしょく)」でも表示を検討しており、今は義務ではありません。レストランや食堂では注文に応じてさまざまなメニューを手早く調理する必要があり、混入を完全に防ぐのが難しいことなどが理由です。

 

 Q アレルギー体質の人にとってはとても重要な情報になるよね。

 A 外食のアレルギー表示の機運(きうん)は、有名レストランなどで昨年、相次いだ虚偽(きょぎ)表示 がきっかけでした。一連の表示の中で、「和牛ステーキ」の一部は、肉を張り合わせた「成形肉(せいけいにく)」でした。この張り合わせの材料にアレルギー 物質が含まれ、そのまま客に提供したケースがありました。これが「事故が起きかねない」として問題視されたのです。消費者庁は年内をめどに、患者や外食産 業関係者などの意見を聞きながら表示の方法をまとめる方針です。表示は消費者が自らを守る最大のよりどころです。関係者が知恵を出し合い、みんなが食事を 楽しめる制度を実現してほしいですね。

2014年05月01日(毎日新聞)

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