悪夢の細菌-最強の抗生物質も効かない薬剤耐性の細菌が増加

米疾病対策予防センター(CDC)が5日明らかにしたところによると、米国の病院では治療が難しく、ときにはまったく治療が不可能なこともある感染症の症例が増えており、感染が医療機関外の健康な人々にまで広がる恐れがあるという。

 

  犯人はenterobacteriaceae(腸内細菌科)として知られる細菌の一種で、消化器官に通常存在するが、ぼうこう、血液など本来存在していな い器官に到達すると、感染症を引き起こす可能性がある。 CDCは今回の報告で、この細菌の薬剤への耐性が上がっているとして問題の深刻さを初めて指摘 し、感染を検知・予防する方策を果敢に講じることが流行阻止に効果的だろうと述べた。

 

  CDCによると、カルバペネム系と呼ばれる強力な抗生物質(悪性感染症の治療の最終手段として使われることが多い)に耐性を持つ腸内細菌への感染の比率 は、2011年時点で4.2%と10年前の1.2%から増えている。。それらの腸内細菌の中で最も厄介な部類とされるクレブシエラ(グラム陰性の桿菌)で はさらに顕著で、薬剤に耐性を持つ細菌の比率が10.4%と、10年前の1.6%を大きく上回っている。

 

 これらはカルバペネム耐性腸内細菌(CRE)と呼ばれる。これによる血流感染が起きると、約半数もの患者が命を落とす。

 

 CDCのトム・フリーデン所長は記者会見で、「CREは悪夢の細菌だ」と述べ、「われわれの持つ最も強力な抗生物質が効かないため、感染した患者にはなすすべがないと言っていい」と付け加えた。

 

  CREの感染症は、院内感染の原因で最も多いメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)による感染症ほど広がっていないものの、昨年上半期に短期入院型の 病院でCRE患者が少なくとも1人いた病院の比率は4%近く、長期型の急性期病院では18%近くに達した。またCDCによると、薬剤耐性を持つクレブシエ ラへの感染は、10年前にノースカロライナ州の1件の医療機関で初めて確認されたが、現在は42の州で報告されている。

 

  CDCの当局者は病院や医療機関に感染の予防策を取るよう呼び掛けている。手洗いを励行する、カテーテルや人工呼吸器といった医療器具をできるだけ早く患 者から取り外す、感染した患者を隔離する、感染拡大を防ぐためCRE患者に専用の病室、器具、スタッフを準備する--といったことだ。コロラドやフロリダ など多くの州はこういった予防策を通じて流行を阻止できているという。

 

 CDCの医療関連感染予防プログラムの副責任者、アージュン・スリニバサン博士は、「今行動すれば、より大きな問題になる前にこういった薬剤耐性細菌の感染を制御できる」と述べた。

 

  スリニバサン博士によると、MRSAは市場に出回っている比較的新しい抗生物質で治療可能だが、CREは治療の選択肢がほとんどなく、新薬が早期に開発さ れる見込みもない。それに加え、CREは抗生物質への耐性を他の細菌に伝えられる。同博士は、潜在的に治療不可能な感染症が医療機関の外に広がり、他の健 康な人々にまで及ぶ恐れがあると警告した。

 

  CRE感染に関する懸念は近年、強まっている。11年にはメリーランド州ベセスダにある国立衛生研究所の施設で薬剤耐性を持つクレブシエラの感染が広が り、感染した18人のうち11人が死亡した。科学者らはこの感染ルートについて、院内で感染例が確認される3週間前に退院した1人の患者から広がったこと を突き止めた。

 
2013 年 3 月 7 日 14:09 JST 更新
 

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