韓国:MERS隔離750人 初の3時感染に衝撃

■相次ぐ外国人旅行客キャンセル 懸念される経済への影響


【ソウル米村耕一、大貫智子】韓国で中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスの感染が拡大している問題で、韓国保健福祉省は2日、国内で初めて感 染者2人が死亡し、さらに初の3次感染者が出たと発表した。最初の感染確認から10日あまりで最も警戒していた3次感染が発生したことに韓国政府は衝撃を 受けている。外国人旅行客のキャンセルも相次ぐなど、経済への影響も懸念され始めた。

 崔※煥(チェ・ギョンファン)首相職務代行は2日朝、緊急関係閣僚会議を開き「国民の不安は高まっている」と指摘。事態終息のために総力を挙げると強調した。

 聯合ニュースなどによると、4〜5月に中東数カ国を訪れた韓国人男性(68)が帰国後の5月20日に感染が確認されて以来、韓国保健当局は感染者の周囲2メートル以内に近づいた家族や入院患者、医療関係者を隔離する「防疫網」を稼働した。

 しかし、隔離が徹底されなかったため、病棟内の患者にも感染が拡大。さらに、最初の患者と接点のなかった男性2人への3次感染までが確認され、保健当局への批判が高まっている。

 1日に死亡したのは57歳の女性と71歳の男性。2人はともに5月中旬に最初のMERS患者となった男性(68)と接触していた。また、最初の患者と同じ病棟にいて感染した男性(40)が転院し、そこで同じ病室の男性2人にうつり3次感染となった。

 保健福祉省は「感染は医療機関内にとどまっており、地域社会に拡散すると見るのは困難だ」としているが、隔離対象者はすでに約750人に上る。

 一方、感染拡大を受け、外国人観光客の予約キャンセルも相次ぐ。旅行大手の「ハナツアー」によると、4〜11日の間に予約が入っていた北京や上海発の団体客のうち、約300人がキャンセル。他の大手代理店でも中国人観光客の6月のキャンセル率が9%に上っているという。

 ハナツアー関係者は「円安で日本に行く中国人が増えていたうえ、こんな問題まで起き、韓国に行くのは良くないというイメージが広がりかねない」と懸念する。ソウルの繁華街、明洞(ミョンドン)の大型免税店では2日、マスク姿の外国人観光客が目立った。

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