【ブラジル】インフルエンザ流行で懸念 サンパウロ州の死亡者27人に

インフルエンザ感染が予想外に早い時期から増加している。サンパウロ市の民間病院では感染者対応のための専用スペースを設置したところもあり、州政府はA型ウィルス(H1N1)に対するワクチン接種を加速させている。フォーリャ紙などが報じている。

 ワクチン接種の全国キャンペーンは4月30日に開始される予定だったが、今年2月ごろから州北西部のサンジョゼ・ド・リオ・プレットと周辺都市で流行が 確認されたことを受けて昨年分によるワクチン接種を行っている。政府はさらに、予想より2カ月早いH1N1流行に対応するため、フランスのサノフィ社とワ クチン購入の交渉を進めているという。

 サンパウロ市では、ここ数日間で35人がH1N1に関連した症状を示しており、4人が死亡している。昨年同時期には、12人がその症状を見せており、死 亡者は誰もいなかった。州全体では、インフルエンザに起因する重症急性呼吸器疾患のケースが191件(うち157件がH1N1)報告されており、27人が 死亡した。既に、昨年1年間の総数の半数に達しているという。

 サンパウロ州では、サン・ジョゼ・ド・リオ・プレット地域でH1N1が特に流行している。感染の報告は82件で、25日までに10人が死亡している。このため23日から、最も感染時の危険度が高い高齢者や妊娠中の女性、子供などへのワクチン接種を開始している。

 このワクチンは昨年度のストック分で、今年4月末から接種が予定されているワクチンとは成分が異なっている。昨年のワクチンは、2015年度に感染した H1N1ウィルスにのみ免疫効果があり、他のインフルエンザウィルスには効果がないため、ストック分のワクチンの接種を受けた場合は、再接種が必要となる 可能性があるという。

サンパウロ新聞

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