踏んだり蹴ったりのブラジル ジカ熱に加え豚インフル猛威

 【リオデジャネイロ=佐々木正明】4カ月後にリオデジャネイロ五輪開催を控えるブラジルで、豚インフルエンザウイルスに起因するH1N1型インフ ルエンザが流行し、3月下旬までに71人が死亡した。同国の保健省が4日、発表した。昨年1年間の死者数は36人で、今年に入り患者が急増している。政府 は幼児や高齢者らを対象にした予防接種の対策を強化する。

 ブラジルでH1N1型インフルは例年、気温が下がる5月ごろから感染者が現れるが、今年は真夏の2月ごろから流行が拡大しているという。リオデジャネイロ州での被害はまだ少ないものの、五輪期間中に代表選手を派遣する世界各国にも懸念が広がりそうだ。

 蚊を媒体とするジカ熱やデング熱の患者が増加する一方、政府は経済の不振から予算削減を余儀なくされており、対策に頭を悩ませている。【産経ニュース】

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