避難所での感染症懸念…大震災時1週間後から体力低下し患者増

熊本地震の発生から1週間以上たち、避難所では感染性胃腸炎やインフルエンザなどの流行が懸念される。

 熊本県南阿蘇村では23日、南阿蘇中学校に避難した25人がノロウイルスに集団感染した疑いがあることが判明した。すでに熊本市内の避難所でも感染が確認されている。体の不調があれば、早めに医師や看護師らに相談することが感染症の拡大防止につながる。

 東北大学の賀来満夫教授(感染制御学)によると、東日本大震災では発生1週間後から感染症の患者が増え始めたという。避難生活が長びくと、子どもや高齢者は体力が低下し、症状が重くなりやすい。

 胃腸炎を起こすノロウイルスは極めて感染力が強く、ウイルスを吸い込んだり、付着した食べ物を口にしたりして感染する。症状は下痢や 嘔吐おうと などで、通常は1~2日で治るが、高齢者は嘔吐物を喉に詰まらせたり、肺に吸い込んで肺炎を起こしたりする恐れがある。脱水症状を防ぐため、水分補給が欠かせない。

 患者の嘔吐物やふん便の処理は、マスクや手袋、エプロンを着用し、新聞紙などで包みとり、ビニール袋に密封して捨てる。汚れた床は漂白剤を100倍に薄めたもので拭き取る。

 予防の基本は、食事前やトイレ後のせっけんでの手洗い。水が使えない場合は、ウェットティッシュなどで手指を丁寧に拭くとよい。調理器具や食器、ふきんを洗う際は、漂白剤での消毒や85度以上の熱湯に1分以上漬けることも有効だ。

 風邪やインフルエンザは、周囲に広げないように、せきやくしゃみが出る時は口を腕で覆ったり、マスクを着用したりすることが大切。高齢者は、不調を我慢しがちなのに加え、明らかな症状が出ないこともあり、周囲の見守りも大切だ。<読売新聞>

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